突然の葬儀

お墓

誰にも突然やってくる葬儀の騒動については、伊丹十三監督の「お葬式」などにも描かれているが思いがけないアクシデントも多く起こるものである。
私の場合は、父は、確かに肺ガンといわれてはいたがこんなに急に亡くなるなどとは夢にも思わず看病の段取りや、病院に泊まり込みの順番を考えるだけで手一杯であった。
担当の医師からも肺の状況がよくなってきていると聞かされ、安心して帰宅した直後に病院から危篤の連絡を受けた。どうやって運転したか、覚えていないがとにかく父の遺体を自宅に安置したところまでの記憶が全く抜けてしまっている。

あまりに切ない別れ。喪主は誰にするのか。
自宅に帰ると、叔父が手配してくれていたのか、父の関係者が、親戚やら仕事の関係者やらがまさに続々と詰めかけてくれて、私は、対応に追われながらもこんなに皆様に愛されていたのかと思い父を誇らしく感じた。
とにかく葬儀社については、生前の父の意向を知っていた叔父たちの意見に従って決めた。葬儀の形式についても父の意向に従って決めた。通夜の日程、告別式の日時などが決まり香典返しを決めようとしたところ喪主に決まった母が、病気見舞いを誰にも返していないから香典返しはその意味もふまえて重くしたいといって考えていた値段の1,5倍くらいのものにした。

何とか法要も終わり。いよいよ墓石を建てることになった。
四十九日には、納骨というのが一般的らしい。しかし我が家はなかなか母が父の遺骨を納骨したがらなくて本当にぎりぎりに納骨がやっと出来た。しかしその時に墓石は、まだ建っていなかった。
「一周忌までに建てればいい。」と、母がいったのでそうすることにしたが、その後ほかにお金がかかることもあり、困っていたら、母が、「死んだ人より生きている人が大事だ。」といわれ、我が家は三回忌にようやく墓石を建てた。親戚からは、盆や彼岸などの度にお線香をあげてきたといわれると、まだ墓石が建てて無いからまずいなと思ったが、母の言葉を頼りに堅実に建てられるときに建てればよいと腹をくくった。